ガレリア・イスカ通信

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2011年 01月 11日

ベルクグリューン画廊の通販カタログ「Maitres-Graveurs Contemporains」(1993)

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ドイツ系ユダヤ人画商ハインツ・ベルクグリューン(Heinz Berggruen, 1914-2007)によって第二次世界大戦後の混乱冷め遣らぬパリに設立されたベルクグリュン画廊(1)から一二年置きに発行されていた版画の通信販売用カタログ。その1993年版で、二代目の経営者アントワーヌ・マンディアラ(Antoine Mendiharat)が亡くなり、ベルクグリューン画廊の在庫一切を引き継いだ三代目の経営者が発行したベルクグリューン画廊最後の通信販売カタログ。経営者がビートルズ・ファンだったかどうか分からないが、1968年に発売された『ザ・ビートルズ(The Beatles)』、通称「ホワイト・アルバム」と同じ意匠で作られており、それまで作家のオリジナル・リトグラフが飾っていた表紙は白無地で、《BERGGRUEN & CIE》の文字が浮き出し文字で表記されている。ビートルズのアルバムが、“2枚組30曲入りというヴォリュームでかつ多種多様な楽曲が収録されており、現代音楽の全ての要素が詰まっている”と評されるように、それまでベルクグリューン画廊が扱ってきた作家以外にも、いわゆる現代美術の作家たちの多彩な作品が集められている。が、ビートルズのアルバムに対する批判的評価と同じように、残念ながら顧客の反応は今ひとつで、使命を終えた画廊を送り出す経帷子のような意匠になってしまった感がある。

種類:Plaquette Berggruen No.104
題名:Maitres-Graveurs Contemporains 1993
サイズ:220x116mm
発行:Berggruen & Cie, Paris
印刷:Mani Fotolito, Florence(Firenze)

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註:
1.ベルクグリューンは1947年、パリ中心部のシテ島のドフィーヌ広場(Place Dauphine)に書店兼画商として小さな店を開く。二年後の1949年に、パリ7区の《70, rue de l'Universite》に移転し、本格的な画廊経営に乗り出す。1952年のパウル・クレーの展覧会を皮切りに、マチスやピカソなどの展覧会を開催する一方で、有名作家によるリトグラフ作品の版元となり、1963年にピカソのリノカットポスターを表紙に使った最初の通信販売用のカタログ「Maitres-graveurs contemporains」を制作・発行。1965年版はマルク・シャガールに表紙用のオリジナル・リトグラフの制作を依頼、その後全てのカタログの表紙を著名作家のオリジナル・リトグラフが飾る。このユニークな販売方法が成功を収め、大金を手にするが、1980年、コレクターとしての活動に専念するため、画廊の経営権を助手のアントワーヌ・マンディアラ(Antoine Mendiharat)に譲渡。1988年にマンディアラが死去。その後三代目の経営者に渡る。
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by galleria-iska | 2011-01-11 21:11 | 図録類 | Comments(0)


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