ガレリア・イスカ通信

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2011年 12月 14日

ホルスト・ヤンセンの折り本シリーズ(1)「14 Biber」(1971)

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1969年に一気に四冊もの挿絵本を完成させたホルスト・ヤンセン(Horst Janssen,1929-1995)であるが、1970年代に入ると、風景の発見と同時に、名画や歴史上の人物に対する関心や敬意をパロディの手法によって表現した、折り本形式の連作シリーズを1971年から1973年まで毎年一冊づつ制作している。装丁は三冊ともヤンセン自身が行なっており、テキストも執筆している。1971年に制作・刊行された第一作は「14の髭(14 Biber)」で、歴史上の人物、職業、地位が、顔の造作ではなく、顔髭によって特徴付けられることを、のっぺりした卵と多様な表情を持つ顔髭との組み合わせによってアイロニカルに描き出している。描かれている人物は、Th. Körner, Napoleon III, Graf Bismarck-Bohlen, Graf Henckel von Donnersmarck, Emile Ollivier, Antonius von Paduaなどである。

表表紙に著者名、題名、出版社名がヤンセンの手書き文字で記され、裏表紙には19世紀プロセイン管区指導官、フェリックス・フォン・ベートマン(Felix von Bethmann, Hollweg,1824-1900)の肖像と、その口髭のように見える愛犬ジャッキーが描かれている。また、表紙の内側にあたる部分にヤンセンの手書きのテキストを収録しており、それらはすべて亜鉛版エッチングで印刷されている。表表紙に鉛筆による日付(1971年12月7日)と署名。この連作シリーズの表紙には純白の用紙が使われているが、酸化しやすい紙質なのか、日焼けしたものが多い。

●作家:Horst Janssen(1929-1995)
●種類:Accordion book(Leporello)
●題名:14 Biber
●編集:Gerhard Schack
●サイズ:199x154x8mm
●技法:Strichätzung(Zinkätzung)+Offset
●発行:Hans Christians Verlag, Hamburg
●制作年:1971
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by galleria-iska | 2011-12-14 20:30 | ホルスト・ヤンセン関係 | Comments(0)


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