ガレリア・イスカ通信

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2012年 11月 21日

シャガールのリトポスター「Hommage a Maïakovski」(1963)

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シャガール(Marc Chagall, 1887-1985)が1963年にパリのシャイヨ宮で開催されたマヤコフスキー(Vladimir Vladimirovich Mayakovsky, 1893-1930)の生誕70周年記念の夕べのためにデザインしたオリジナルのリトグラフ・ポスター。シャガールのポスター目録によると、このポスターはムルロー工房で500部刷られ、シートサイズは685x505mmとあるのだが、手元にあるものは余白の幅が上下左右それぞれ7mm程狭く、672x492mmとなっている。贋作の情報は今のところ確認していないが、これが第二版の刷りなのか、余白が切り詰められたものなのかは不明である。

シャガールは、ロシアの10月革命に際し「これはぼくの革命だ」と詩に書き、革命によってそれまでの大貴族と農奴制に支えられた封建的なロシア社会が変わり―それはロシアの人々にとっては世界そのものが変わることであった―それによって芸術の姿も変わる、また変えられると信じることができた熱狂の渦の中から、スターリンの全体主義体制に次第に追い詰められ絶望、1930年にモスクワの仕事場でピストル自殺を遂げたロシア未来主義の詩人ウラジーミル・ウラジーミロヴィッチ・マヤコフスキー(Влади́мир Влади́мирович Маяко́вский,1890-1930)に捧げるデッサンを描いている。色彩画家と言われるシャガールであるが、初期のリトグラフにはモノトーンのものが多く、このデッサンも着色はされず、黄色を背景にしたポスターに仕上げられた。鮮やかな赤みを帯びたこの背景色はなかなかインパクトがあり、デッサンの黒との対比によってコントラストの高い画面を作り上げており、そこに様々な意味を連想させる赤が象徴的に使われている。黄色フェチの自分は、主役であるシャガールのデッサンよりもインパクトのある黄色に惹かれ、つい購入してしまったという次第。

●作家:Marc Chagall(1887-1985)
●種類:Poster
●題名:Hommage a Maïakovski
●サイズ:672x492mm(イメージ:662x482mm)
●技法:Lithograph
●限定:500
●印刷:Mourlot Imprimeur, Paris
●制作年:1963
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by galleria-iska | 2012-11-21 12:38 | ポスター/メイラー | Comments(2)
Commented by マン・レイ・イスト at 2012-11-25 00:05 x
いつも楽しくガレリア・イスカ通信拝見させていただいています。「黄色フェチ」ですか、いいですね(笑)
 わたしの方は、12月4日から16日の日程でポスターや案内状などのエフェメラを中心としたコレクション展を京都でいたします。わたしのブログで報告していますので、ご興味がおありでしたら、宜しくお願いいたします。
Commented by galleria-iska at 2012-11-25 19:42
こんばんは。マン・レイ・イスト様、いつもコメントありがとうございます。当方もマン・レイ・イストさんのブログ楽しく拝見させていただいております。展覧会の準備のあれこれを拝読し、いつも漫然と壁に並べるだけの自分には、とても頭が回りそうもないことを痛感いたしました。家人からは病気になる前に早く死んでくれといわれているような貧困状態で、京都まで出掛けることは叶いませんが、エフェメラによる展示に一石を投じていただけることを嬉しく思います。


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