ガレリア・イスカ通信

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2012年 12月 06日

デイヴィッド・ホックニーのポスター「Ashmolean Museum Oxford」(1981)

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前回取り上げたデイヴィッド・ホックニー(David Hockney, 1937-)のポスターの記事に関連して、もう一点ホックニーのポスターを取り上げてみようと思う。このポスターも30年ぐらい前にロンドンのピーターズバーグ・プレス社から取り寄せたもののひとつで、当時はホックニーとオペラとの関係など露ほども知らず、軽妙なタッチで描かれた時代がかった衣装を着た人物たちに、童話にも似た懐かしさを覚えたように思う。それから10年後の1992年から翌年にかけて日本各地を巡回した「ホックニーのオペラ展」を目にし、ホックニーが舞台美術の分野でデザイナーとしての力を発揮したことを知った次第。このポスターは、ホックニーがイギリスのグラインドボーン・フェスティヴァル・オペラ(Glyndebourne Festival Opera)の依頼によって、ウィリアム・ホガースの版画集をもとに、W.H. オーデンとチェスター・コールマンの台本、イゴール・ストラヴィンスキーの音楽による18世紀の放蕩者の転落の描いたオペラ「放蕩息子のなりゆき」のために考案した舞台セットと衣装デザインを展示する展覧会の告知用ポスターである。ポスターには、「放蕩息子のなりゆき」の緞帳のドローイングにミラノのスカラ座のためにステージ部分を描き足したドローイングが使われている。このオペラの舞台美術に関しては、ホックニーが自己の体験をもとに制作、1963年にアレクト出版から出版した同名の連作版画「The Rake's progress」が伏線的な役割を果たしていることは承知の通りである。

●作家:David Hockney(1937-)
●種類:Poster
●サイズ:953x758mm
●題名:An Exhibit Of Costumes, Drawings & Set Designs Ashmolean Museum Oxford
●技法:Offset
●発行:Petersberg Press, London
●制作年:1981
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「ホックニーのオペラ展」図録、1992年、毎日新聞社
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オペラ「放蕩息子のなりゆき」のためのセットデザイン
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「放蕩息子のなりゆき」のための緞帳のデザイン

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by galleria-iska | 2012-12-06 20:05 | ポスター/メイラー | Comments(0)


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