ガレリア・イスカ通信

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2013年 01月 24日

カリン・シェケシーの写真「Daniela auf dem Stuhl IV」(1971)

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ドイツの写真家カリン・シェケシー(Karin Székessy, 1938-)(註:1)さんから日本での写真展の際にいただいたコロタイプ印刷(Collotype/Lichtdruck )による写真作品「Daniela auf dem Stuhl IV」。シェケシーさんは1970年代初頭から、夫となる故パウル・ヴンダーリッヒ(Paul Wunderlich, 1927-2010)氏とのコラボレーションから生まれたアイデアかと思われるが、銀塩写真(シルバー・プリント)と並行してコロタイプ印刷による写真作品を制作しており、この作品もそのひとつ。シェケシーさんの話では、写真のモデルとなったダニエラ嬢は、お気に入りのモデルのひとりだったが、病気のため若くして亡くなってしまったのだとか。椅子に座る彼女を撮った写真は何点もあり、ヴンダーリッヒ氏もそれらの写真を使って絵画作品や版画作品を制作しており、その幾つかを、二人の対応作品を収録した作品集「Paul Wunderlich und Karin Székessy. Correspondenzen」で見ることができる。そのうちの「Daniela posing」を基にヴンダーリッヒ氏が1971年に制作したりトグラフ「Daniela weint 3 Tränen」のヴァリアントとも言える「Daniela mit den Handschun」(1973)を所有していたが、知り合いの彫刻家に所望され譲ってしまった。この写真はそのリトグラフの代わりにやって来たのかもしれない。

●作家:Karin Székessy(1938-)
●種類:Photograph
●技法:Collotype(Lichtdruck)
●題名:Daniela auf dem Stuhl IV
●限定:100
●サイズ:316x236mm(Format)
●サイズ:280x206mm(Image)
●発行:Karin Székessy, Hamburg
●制作年:1971
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Fritz J. Raddatz (Hrsg.) 「Paul Wunderlich und Karin Székessy, Correspondenzen」 Stuttgart, 1977
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註:

1.ウィキペディアによると、シェケシーさんは1938年ドイツのエッセン生まれ、1957年と1959年にミュンヘンで写真を学び、1959年に人形の撮影を始める。1963年から画家のパウル・ヴンダーリッヒと共同でヌード写真を撮影を行なう。1960年から1966年まで、雑誌『Kristall(水晶)』のルポルタージュ・カメラマンとして働き、1962年から1967年まで、グループ"Zeitgenossen(同時代人)"のメンバーとして活動を行なう。1967年から1969年にかけて、ハンブルクの美術学校でファッション写真についての講義をする。1971年にパウル・ヴンダーリヒと結婚し、彼女の撮影した写真をもとにヴンダーリヒが絵画や版画作品を制作するなど、コラボレーション作品を発表。1976年に東京のギャルリー・ワタリで個展を開催。

参考文献:
1.Fritz J. Raddatz (Hrsg.) 「Paul Wunderlich und Karin Székessy, Correspondenzen」 Stuttgart, 1977
2.Karin Székessy 「Mädchen im Atelier」 Dortmund, 1985
3.Karin Székessy 「Mädchen wie Stilleben」 Schaffhausen, 1988



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by galleria-iska | 2013-01-24 21:04 | その他 | Comments(0)


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