ガレリア・イスカ通信

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2014年 10月 11日

ジャン=クロード・フォレのポスター「Barbarella: Viktor」(1964)

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ポップ・アートとは何かという問いに、「絵画において商業美術を利用すること」と答えたロイ・リキテンスタインは、コミック・ストリップの一コマを拡大して利用したポップ・アーティストであるが、これは逆にフランスのバンド・デシネの作家ジャン=クロード・フォレが、自身の作品『バーバレラ(Barbarella)』のポスターにおいて、リキテンスタインの原色による色使いや印刷物の網点(ベンディ・ドット)といった手法を取り入れて制作したもの。何の説明もなく見せられると、リキテンスタインの作品かと思ってしまう。絵画に利用された商業美術側からのアイロニカルな返礼と言えるだろうか。

●作家:Jean-Claude Forest(1930-1998)
●種類:Poster
●サイズ:870x597mm
●技法:Silkscreen
●発行:PPP – Populäre Propaganda Presse, Düsseldorf
●制作年:1964

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英語版のセリフは"Oh! Madame is too kind... I know my shortcoming a bit mechanical about my movement!"となっている。
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"Diktor, You have real style! "


註:

1.
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                           図版:第二版(1966年)の書影

表紙に描かれたバーバレラは、どことなくリキテンスタインの絵画に登場するブロンドの娘を彷彿させるし、肌の部分に赤色、背景には青色のベンディ・ドットが使われており、リキテンスタインの絵画を意識したものになっている。『バーバレラ』は、1962年にフランスに雑誌『V-Magazine』に連載されたにジャン=クロード・フォレ(Jean-Claude Forest)による大人向けのSFコミックで、1964年にフランスの出版社ル・テラン・ヴァーグ(Le Terrain Vague, Paris)から二色刷りの単行本として出版されたが、エロティックな裸の絵があるとして検閲に引っかかり未成年者への販売や書店での陳列が出来なくなり、あまつさえ宣伝禁止処分となった。ル・テラン・ヴァーグは1955年にエリック・ロスフェルド(Éric Losfeld, 1927-1979)がパリに設立したの出版社のひとつ。ロスフェルドはシュルレアリスムやエロティシズム関係の書を数多く出版しており、アヴァンギャルドなコミックの出版も手掛けている。第二版の出版と同時に英語版がニューヨーク市のグローヴ・プレス社(Grove Press, New York)、ドイツ語版がブレーメンのカール・シューネマン出版(Carl Schünemann Verlag, Bremen )から出版された。

『バーバレラ』はプレイボーイとして鳴らした映画監督のロジェ・ヴァディム(Roger Vadim, 1928- 2000)の目に止まり、1965年に結婚した三番目の妻、ジェーン・フォンダを主役に起用し、1967年に映画化された。公開はスタンリー・キューブリックのSF大作『2001年宇宙の旅(A Space Odyssey)』と同じ1968年。両者ともに興行的には大成功とは言えなかったが、『バーバレラ』は1977年、『2001年宇宙の旅』は1978年にリバイバル上映され、人気・評価ともに不動のものとなった。『2001年宇宙の旅』の当地方での初公開は名古屋の「中日シネラマ劇場」であった。新聞に載った映画公開の宣伝広告と映画評論家の萩昌弘(1925年-1988年)の推薦の言葉に惹かれ、どうしても観たくなり、両親に何ヶ月分かの小遣いの前借りを頼んだが、家に余裕がなかったのであろう、“洋画なんか観ると不良になる”と断られ、観に行くことが出来なかった。それから10年後の1978年に「テアトル東京」でリバイバル上映されたときに観たのだが、始まって間もなく、シネラマの大画面に映される冒頭部分の映像美に思わず鳥肌が立ったのを覚えている。

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                       図版:ポスターに使われたバーバレラの一コマ
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by galleria-iska | 2014-10-11 21:13 | ポスター/メイラー | Comments(0)


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