ガレリア・イスカ通信

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2014年 10月 23日

永井一正のチラシ「The Nippon Posters」(2014)

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前の日曜日に半年振りに美術館に行ってきた。と言っても、企画展を観るためではなく、調べたいことがあり、図書室で資料を閲覧させてもらうためであったのだが。用が済み、展覧会の案内コーナーをぶらぶらしていると、日本を代表するグラフィックデザイナーの永井一正(Kazumasa Nagai,1929-)氏らしきデザインのチラシが目に付いたので、他のチラシとともに一部頂いてきた。家に帰って確かめると、やはり永井一正氏のデザインであった。大阪から京都の太秦に移転したdddギャラリー(註1)の開館記念展として開催中の『The Nippon Posters』の案内用に作られたものであるらしい。
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尾形光琳の“紅白梅図屏風”に描かれた水の流れを彷彿させもするが、誰か別人の原画をもとにしているのだろうか、紅葉舞う川のほとりに日本を象徴する菊の花を手に腰掛ける一匹の猿(日本人の象徴であろうか)を描いたもので、川上から川下に向って、亀倉雄策、早川良雄、山城隆一、中村誠、瀧本唯人、木村恒久、永井一正...と戦後のグラフィックデザイン黎明期から今日まで日本のグラフィックデザインを牽引してきたポスター作家たちの名が順に記されている。チラシとは言え、フルカラー印刷に金色や朱色の特色印刷を加え、なかなか凝った印刷である。デザインの意図は、展覧会の趣旨が“日本独特のグラフィックデザイン表現と伝統文化との関連性に焦点をあてる”とあるように、日本美術の中にあるデザイン的特質を、1988年頃から始まる永井氏の動物シリーズのデザイン・コンセプトの中で表現したものとなっている。

展示されるポスターは、DNPグラフィック・デザインアーカイブ収蔵作品の中から選ばれた、故田中一光氏、永井一正氏、横尾忠則氏をはじめとする133点である。亀倉雄策氏の東京オリンピック第一号ポスターも出品されているようである。京都にはもう何年も行っていないので、この機会にいちど出かけてみたいと思うのだが...。

●作家:Kazumasa Nagai(1929-)
●種類:Flyer
●サイズ:297x210mm(A4)
●技法:Offset
●発行:ddd Gallery(DNP Foundation for Cultural Promotion)
●印刷:Dai Nippon Printing Co., Ltd
●制作年:2014
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註:

1.大日本印刷株式会社(DNP)の創立130周年記念事業のひとつとして設立された公益財団法人DNP文化振興財団の関連事業のひとつとして、関西での展示事業を行なっている
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by galleria-iska | 2014-10-23 18:44 | その他 | Comments(0)


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