ガレリア・イスカ通信

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2015年 07月 10日

デイヴィッド・ホックニーのメトロポリタンオペラ・ポスターの案内「The Parade Poster」(1981)

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イギリスの20世紀を代表する作家のひとりとなったデイヴィッド・ホックニー(David Hockney, 1937-)は1979年、ニューヨークのメトロポリタン・オペラ・ハウス(The Metropolitan Opera, New York)から、かつてピカソ(Pablo Picasso, 1881-1973)がバレエ・リュスの公演のために舞台美術と衣装を担当したことがあるエリック・サティの『パラード』、フランシス・プーランクの『テレジアスの乳房』、モーリス・ラヴェルの『子供と魔法』の舞台美術を依頼される。ホックニーは舞台美術の制作の傍ら、メトロポリタン・オペラ・ハウスのために、ミュシャ(Mucha)などに代表されるヨーロッパの劇場ポスターの伝統に倣い、2メートルを超す3点の大きなポスターを制作している。出版はロンドンのピーターズバーグ・プレス社(Petersburg Press, London)。「パラード」(1981年)はそのうちの一点で、23色刷りのシルクスクリーンで制作されている。これはそのポスター(206x89cm)の出版案内。ポスターには、赤、青、緑を主とする原色に近い色彩を大胆に用い、舞台の上でアクロバットを見せる道化師(Harlequin)が描かれている。この出版案内は、前から行方不明になっていたもので、数日前に、パリの書店ラ・ユンヌが6月14日に閉店したとの記事を目にし、書店・画廊の形態を取っていた頃のラ・ユンヌ(Librairie-Galerie La Hune)から送られてきた出版案内があったかもしれないと思い、資料用のダンボール箱を探しているときに、画廊や美術館の出版資料を挟んであるファイルの中から一緒に出てきた。もともと記憶力はあまり良い方ではないが、最近は資料ひとつ見つけるのに、何時間も掛かってしまう...

ホックニーが三つの作品の中からエリック・サティの『パラード』を選んだのは、敬愛するピカソが1917年にパリで初演された際の舞台美術を担当したからに他ならないが、舞台美術を制作中の1980年にニューヨークの近代美術館(MoMA)で開催されたピカソの大回顧展を見て、大いに感銘を受けたこともポスター制作の刺激になったに違いない。

●作家:David Hockney(1937-)
●種類:Leaflet
●サイズ:233x119mm(233x238mm)
●技法:Offset
●発行:Petersburg Press, London
●制作年:1981
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by galleria-iska | 2015-07-10 21:40 | 案内状/招待状関係 | Comments(0)


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