ガレリア・イスカ通信

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2015年 07月 11日

パリの書店・画廊ラ・ユンヌの出版案内「La Hune」(1980's)

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前回の記事で少し触れたパリの書店ラ・ユンヌが閉店した件であるが、“仏造って魂入れず”という諺があるが、創業者のベルナール・ゲールブラン(Bernard Gheerbrant, 1918-2010)が退いてからのラ・ユンヌ(Librairie-Galerie La Hune, Paris)は、大資本がそのブランド名に商機を見出し、経営に乗り出してきたのだが、肝心要の哲学が抜け落ちてしまっていたのかもしれない。1944年に創業したラ・ユンヌは、ジャン・ポール・サルトル(Jean-Paul Sartre),や妻のシモーヌ・ド・ボーヴォワール(Simone de Beauvoir)、アルベール・カミュ(Albert Camus )らの著名な文化人が出入りする書店として名を上げ、その後、抽象芸術を中心とする版画の出版と個展を行なう画廊へと変貌を遂げる。いわゆる書店・画廊としての活動は1991年までで、その後、フランス大手の出版社フラマリオンが店を引き継ぎ、目抜き通りであるサンジェルマン大通り(Boulevard Saint-Germain)に移転する。2012年、フランス大手の出版社ガりマール書店に売却されるが、サンジェルマン大通りが高級商店街になるにつれて、賃料が高騰したため、ルイ・ヴィトンに場所を明け渡し、元あったラバイ通りに移転する。それでも、高騰する賃料が経営を圧迫、先月6月14日の夜、観光客や地元民に惜しまれながらも、ついにそのシャッターを降ろした、ということであった。

自分がラ・ユンヌを訪れたのは、創業者のゲールブランが未だ経営に携わっていた1980年代の中頃で、個人的には、書店というよりも、版画の版元であり現代作家の個展を開催する画廊として捉えていた。そのラ・ユンヌから送られてきた出版案内をふたつ紹介する。どちらも1980年代に入ってからのもので、年記がないので定かではないが、1981年と1983年頃のものかと思う。ラ・ユンヌからはベルギー出身の画家で彫刻家のジャン=ミッシェル・フォロン(Jean-Michel Folon, 1934-2005)のポスター(案内には15フランとある)や当時パリで活躍していた画家で版画家の井上公三(Kozo Inoue, 1937-)氏のシルクスクリーンの版画作品(1000~1700フラン)を何点か購入した覚えがある。

●種類:Leaflet
●サイズ:298x209mm(298x419mm)
●技法:Offset
●発行:Librairie-Galerie La Hune, Paris
●発行年:1981(?)
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船好きで知られるベルギー出身の画家で彫刻家のフォロンがエッチングで制作したロゴイメージと画廊案内
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                         1983年頃の出版案内

●種類:Leaflet
●サイズ:298x209mm(298x419mm)
●技法:Offset
●発行:Librairie-Galerie La Hune, Paris
●発行年:1983(?)
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見開きのページには1983年頃に出版された井上公三氏の版画作品が掲載されている
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by galleria-iska | 2015-07-11 22:09 | 案内状/招待状関係 | Comments(0)


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