ガレリア・イスカ通信

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カテゴリ:ロバート・メイプルソープ関係( 33 )


2010年 10月 12日

メイプルソープ&グラハム展の案内「Kunstverein in Hamburg」(1988)

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1988年は一年を通してロバート・メイプルソープの重要な展覧会がいくつも開かれているが、その中で、ドイツはハンブルクの美術協会が催したロバート・メイプルソープと彫刻家ロバート・グラハムの二人展は、メイプルソープの経歴にユニークな足跡を残している。パンフレットは、この展覧会を広報するために協会が制作したもので、六つ折りになっており、会員等に郵送された。裏側に当たる部分には、メイプルソープのヌード写真の中で最も美しい写真の一つに数えられる、中国系アメリカ人のリディア・チェン(Lydia Cheng)の均整の取れた裸身をトルソーに仕立てた「Lydia」(1985年)を、その内側には、ロバート・グラハムの、同様のポーズして立つ女性-モデルも同じであろうか、リサ・ライオンにも見えなくもないが-の立像彫刻「Fountain Figure I」(1983年)を撮った写真を載せている。

彫刻家のロバート・グラハムは1938年メキシコ・シティー生まれ。1961年から63年にかけてメキシコのサン・ホセ国立大学(San Jose State College)で学んだ後アメリカに渡り、1963年から64年かけてサンフランシスコ芸術大学(San Francisco Art Institute)に学ぶ。1960年代には早くも頭角を現し、世界の主要な画廊で個展を開催。1971年にハンブルグの美術協会で一回目の展覧会を開催。1977年には、メイプルソープより一足早く、ロバート・ミラー画廊で展覧会を開いている。ロバート・グラハムも男女の筋肉の躍動美を追求しており、どこかメイプルソープを彷彿させるフォルムを生み出している。Robert Mapplethorpe, Robert Graham, Robert Miller、三人のロバートという取り合わせも偶然であるにしても何か不思議な縁を感じない訳にはいかない。

●作家:Robert Mapplethorpe(1946-1989) & Robert Graham(1938-2008)
●種類:Pamphlet
●サイズ:210x99mm(420x297mm)
●技法:Offset
●発行:Kunstverein in Hamburg
●制作年:1988

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by galleria-iska | 2010-10-12 18:57 | ロバート・メイプルソープ関係 | Comments(0)
2010年 10月 11日

ロバート・メイプルソープ展の招待状 「Galerie Lietzow」(1983)

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1983年にニューヨークのレオ・キャステリ画廊他で開かれたリサ・ライオンを被写体とするロバート・メイプルソープの写真展は大きな話題と反響を呼び、リサ・ライオンは一躍時の人になった。同じ年、ベルリンでは、1970年に画家ゴデハルト・リツォー(Godehard Lietzow 1937-2006)によって創設されたリツォー画廊(Galerie Lietzow)でメイプルソープの近作展「Fotographien 1980-1983」が開かれている。これはそのヴェルニサージュへの招待状。招待状は二つ折りで、表紙に使われたのは1981年に撮影されたメールヌード「Untitiled」で、内側左ページに展覧会の日程とヴェルルサージュの日時、右ページに展覧会歴(個展およびグループ展)、作品集、関係図書。

この写真は1988年のホイットニーでの回顧展にも出品され、図録にも掲載されているが、日本では性器を露出させていることが《公序良俗》に触れるとか云々で、輸入差し止めの原因になった写真である。

●作家:Robert Mapplethorpe(1946-1989)
●種類:Invitation
●サイズ:210x148mm(148x420mm)
●技法:Offset
●発行:Galerie Lietzow, Berlin
●制作年:1983
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by galleria-iska | 2010-10-11 21:57 | ロバート・メイプルソープ関係 | Comments(0)
2010年 10月 11日

ロバート・メイプルソープ展の案内状「Centre Georges Pompidou」(1983)

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フランスの国立美術館ポンピドーセンター三階にある写真の展示会場で行なわれたロバート・メイプルソープ展のオープニングへの招待状(二名まで入場可)。このカードもアムステルダムの市立美術館の招待状と同じように封筒サイズに合わせて作られており、ポンピドーセンターのロゴマークもない、文字だけのいたってシンプルなもの。注目すべきは1983年という年で、国立美術館としては異例の速さでメイプルソープの写真を評価し取り上げていること。翻って、21世紀も早10年を経とうとしている現在、日本の国立美術館は未だ正式にメイプルソープの写真を認めていないようだ。それはそうと、日本では1982年と83年にギャラリー・ワタリが正式な展覧会を開催しているが、それ以降作家が認可した展覧会は一度も行なわれなかった。現在オークションで数千万円の値の付く作品も、この当時は未だ千ドルを超えていなかったと思う。

●作家:Robert Mapplethorpe(1946-1989)
●種類:Invitation(Carton d'Invitation)
●サイズ:105x210mm
●発行:Musée national d'art moderne: Centre Georges Pompidou
●制作年:1983
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by galleria-iska | 2010-10-11 18:46 | ロバート・メイプルソープ関係 | Comments(0)
2010年 10月 11日

ロバート・メイプルソープ展の招待状 「BlumHelman」(1988)

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アメリカ西海岸のサンタ・モニカにあるブラム・ヘルマン画廊(Blum Helman)では、ホイットニー美術館での回顧展の会期中に二度目の展覧会を開催。これはそのオープニングへの招待状。黒地に白抜きの文字でインフォメーションが記され、作家と画廊の名前は銀文字で表記。消印は1988年9月1日。

●作家:Robert mapplethorpe(1946-1989)
●種類:Invitation
●サイズ:121x178mm
●発行:BlumHelman Los Angeles Inc., Santa Monica
●制作年:1988
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by galleria-iska | 2010-10-11 18:10 | ロバート・メイプルソープ関係 | Comments(0)
2010年 10月 11日

ロバート・メイプルソープ展の招待状「Galerie Daniel Templon」

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今はポンピドゥーセンターのすぐ近くにあり、フランスにおける現代美術の老舗画廊となったダニエル・ タンプロン画廊(Galerie Daniel Templon)。最初の展示は1966年まで遡り、サンジェルマンデプレの地下だったそうだ。そのときオーナーのダニエル・タンプロンは若干21才の青年であったとか。そのダニエル・タンプロン画廊の出す招待状は、白い壁に囲まれた画廊を象徴しているらしいのだが、まるで名刺のようなデザインで、世界中の有力画廊の中で最も素っ気ないものではないかと思われる。ビニールコーティングされた葉書きサイズの白い紙の上部に画廊名と住所、中央部に作家名、下部に展覧会の日程とヴェルニサージュの日時が、オーソドックスなフォントを使って記されているだけの、いたってシンプルなデザインを押し通している。エフェメラ・コレクターにとっては掟破りの案内状とも言え、現代美術の著名な作家の名前をコレクションしているような味気なさを感じてしまう。これをミニマル・アートならぬミニマル・メッセージと云うように捉えることが出来れば、如何にも現代アートの老舗ならでは、という風にも見えてくるのだが。

メイプルソープのダニエル・タンプロン画廊での展覧会には、当時取り組んでいたプラチナ・プリントによる作品中心に出品されたものと思われる。

●作家:Robert Mapplethorpe(1946-1989)
●種類:Invitation(Carton d'Invitation)
●サイズ:105x150mm
●発行:Galerie Daniel Templon, Paris
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by galleria-iska | 2010-10-11 00:03 | ロバート・メイプルソープ関係 | Comments(0)
2010年 10月 10日

ロバート・メイプルソープ展の招待状 「Texas Gallery」(1986)

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ロバート・メイプルソープが写真初期の印画法であるプラチナ・プリントに注目したのは1983年頃で、これは1986年にヒューストンにあるテキサス画廊(Texa Gallery)で開催された「プラチナ・プリント(Platinum Prints)」展のオープニングへの招待状。ハッセルブラッドの正方形のフォーマットとパールのごとく煌く白からビロードのような質感を持った深い黒までの豊かな諧調を表出するプラチナプリントを象徴するカードのデザイン。

メイプルソープがプラチナプリントを始める経緯については、サザビーズのオークションカタログ(Sale:N08533.Lot 163)が、興味深い一文を載せているので引用しておく。

Mapplethorpe's darkroom, manned since 1979 by master-printer Tom Baril(1), was not equipped for the specialized and labor-intensive craft of platinum printing. Mapplethorpe turned to expert platinum printer Martin Axon(2), and discussed with him what he hoped to achieve in this new series of prints in the medium. Axon recalls that after Mapplethorpe had chosen a group of images to be attempted in platinum, he would examine them carefully and discuss with Mapplethorpe and Baril how each should be rendered in platinum, the overall tonality of the image, what to emphasize or de-emphasize in the composition, and what choice of paper would be most appropriate.
(註)
1.15年以上メイプルソープの専属プリンターであったトム・バリル(Tom Baril 1952-)はメイプルソープの死後、フォトグラファーに転向している。
2.メイプルソープのプラチナ・プリントを手掛けたマーティン・アクソン(Martin Axon)は、1978年にロンドンでプラチナ・プリントを始め、数多くの写真家のプラチナ・プリントを手掛けている。

●作家:Robert Mapplethorpe(1946-1989)
●種類:Invitation
●サイズ:104x104mm
●発行:Texas Gallery, Houston
●制作年:1986
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by galleria-iska | 2010-10-10 22:58 | ロバート・メイプルソープ関係 | Comments(0)
2010年 10月 10日

ロバート・メイプルソープ展の招待状 「Stedelijk Museum」(1988)

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1988年にアムステルダムの市立美術館(Stedelijk Museum)開催された「ロバート・メイプルソープ展」のオープニングへの招待状。公立美術館ということなのか、美術館が使用している封筒サイズに合わせたような、何とも素っ気ない造りのカード。これ以外に何の封入物もなかったとしたら、この展覧会に興味を持てたかどうか...と言う心配は、1988年の時点で持つこと自体全くのナンセンスであり杞憂であったことは誰もが認めるであろう。1988年2月26日から4月17日まで開催されたこの展覧会から一ヶ月余りたった、5月27日、メイプルソープの遺産管理を目的とする、メイプルソープ財団が設立され、それから一ヶ月後にニューヨークのホイットニー美術館(Whitney Museum of American Art)で開催され大反響を呼んだ大規模な回顧展を用意するプロローグ的な役割を果たしていたともいえるかもしれない。ホイットニー美術館での開個展はその後日本でも開催されることになるが、学生・未成年者への教育的配慮から、スリルのない展覧会となる。

●作家:Robert Mapplethorpe(1946-1989)
●種類:Invitation
●サイズ:100x210mm
●発行:Stedelijk Museum, Amsterdam
●制作年:1988
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by galleria-iska | 2010-10-10 15:58 | ロバート・メイプルソープ関係 | Comments(0)
2010年 10月 09日

ロバート・メイプルソープ展案内状「Raab Galerie Berlin」(1987)

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1987年にラーブ画廊ベルリン店(Raab Galerie Berlin)で開催された「Robert Mapplethorpe 1986」展の案j内状で、一枚刷りのシートを三つに折り畳んで郵送された。使われているのは1986年に撮影された「Self Portrait」で、珍しくタキシードに蝶ネクタイという出で立ちのメイプルソープですが、既に病魔に冒されているのか、頬がこけているように見える。メイプルソープ自身による自画像写真の中でも、いばしば案内状に使われる写真である。

●作家:Robert Mapplethorpe(1946-1989)
●種類:Annoucement
●サイズ:298x210mm
●技法:Offset
●発行:Raab Galerie Berlin
●制作年:1987

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封入するために三つ折りに折り畳んだ状態。
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by galleria-iska | 2010-10-09 23:25 | ロバート・メイプルソープ関係 | Comments(0)
2010年 10月 09日

ロバート・メイプルソープ/トーマス・ルフ展招待状「Mai 36 Galerie」(1988)

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スイス中央部に位置し、ドイツ語圏に属する都市ルツェルン(Luzern)にあったマイ36画廊(Mai 36 Galerie)で1988年に開催されたロバート・メイプルソープとトーマス・ルフの写真展のヴェルニサージュへの招待状。毎年国際音楽祭が開かれ、多くの観光客が訪れるルツェルンの街には、ルツェルン生まれの画家ハンス・エルニの美術館や個人寄贈のピカソ美術館、作曲家のワーグナーの館などの文化施設にも恵まれ、画廊の立地条件には適していたようだが、国際的な活動を行なうには、空港などへのアクセスが悪く、この画廊は後にチューリッヒに移転している。招待状に使われたのは、メイプルソープが1986年に撮影した「Selbstportrait(自画像)」、写真版チャック・クロースとも言えなくもないルフの作品は「Portrait Klaus Föttinger(クラウス・フェッティンガーの肖像)」。

●作家:Robert mapplethorpe(1946-1989)/Thomas Ruff(1958-)
●種類:Invitation
●サイズ:210x149mm(210x298mm)
●技法:Offset
●発行:Mai 36 Galerie, Luzern
●制作年:1988
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画廊がチューリッヒに移転した後の1992年に開催された二度目の展覧会は、ヘルムート・ニュートン、ブルース・ウェーバーとの三人展。招待状には、前回と同じ写真「Self Portrait(自画像)」が使われている。

●作家:Robert Mapplethorpe(1946-1989)/Helmut Newton(1920-2004)/Bruce Weber(1946-)
●種類:Invitation
●サイズ:210x148mm
●技法:Offset
●発行:Mai 36 Galerie, Zürich
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by galleria-iska | 2010-10-09 17:47 | ロバート・メイプルソープ関係 | Comments(0)
2010年 10月 08日

ロバート・メイプルソープ展の招待状「Hamiltons」(1988)

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1977年に開廊したハミルトンズ(Hamiltons)は写真専門の画廊で、この招待状は1988年に行なわれたロバート・メイプルソープ展の際に作られたもの。この展覧会は招待客のみ入場可能とある。使われているのはメイプルソープの当時の最新作「Orchid(オーキッド)」(1988年)。ウィキぺディアによると、『ラン科の種はラン(蘭)と総称される。英語では「Orchid(オーキッド)」と言い、ギリシア語の睾丸を意味する「ορχις (orchis)」が語源であるが、これはランの塊茎(バルブ)が睾丸に似ていることに由来する』とあり、なにやら意味有りげな背景を持っている。メイプルソープは、殊に玉葱の断面のような上向きの弁を持つパフィオペティルム(Paphiopedilum)が気に入っていたようで、モノクローム、カラーを問わず何度も撮影している。背景を黒く落とし、パフィオペティルムの花の部分をアップで撮影したオリジナル写真は、24"x20"のフォーマットに拡大され、この熱帯性の植物が自然淘汰の中で獲得した生命体としての形態を、メタリックな構成美として捉えている。

●作家:Robert Mapplethorpe(1946-1989)
●種類:Invitation
●サイズ:165x149mm
●技法:Offset
●発行:Hamiltons, London
●制作年:1988


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by galleria-iska | 2010-10-08 22:51 | ロバート・メイプルソープ関係 | Comments(0)