ガレリア・イスカ通信

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2010年 10月 31日

アンディ・ウォーホルの案内状「Leo Castelli Gallery」(1966)

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1966年のレオ・キャステリ画廊での「アンディ・ウォーホル展」を告知するために制作されたメイラー(Mailer=ポスターサイズの案内状)。スイス生まれの写真・映像作家ルドルフ・ブルクハルト(=ルディ・バークハート Rudolph Burkhardt 1914-1999)の撮ったウォーホルの肖像写真を基にしており、同じ写真を使って作られた版画ヴァージョンと同じ薄い銀紙にリトグラフで刷られているのだが、写真のトリミングの仕方に若干違いがある(図版参照)。メイラーと版画ヴァージョンを印刷したのは、「Flowers 1964」と「Liz 1964」を印刷したニューヨークのトータル・カラーという商業印刷所で、裏側中央部上端に小さく《Lithographed by Total Color, New York》と、自社のクレディットを入れている。このメイラーは、八つ折りにされ、実際に顧客および関係者に郵送されたものの中の一枚である。「Campbell's Soup Shopping Bag 1964」、「Flowers 1964」、「Liz 1964」、「S&H Green Stamps 1965」などの作品と同じように、ウォーホルは当時、商業的な印刷で作られたこれらのプリントを、自分の絵画作品の安価な代用品としての意味で、《ポスター》と呼んでいた。これらの《ポスター》に共通して言えるのは、ウォーホルのアイデアを印刷所でデザイン化し版画の技法で刷るというもので、ポスターが刷り上るまでウォーホルは一切関与しておらず、ウォーホルも出版元のキャステリ画廊も版画という意識を持っていなかったのである。ポスターは、サイン無しが5ドル、サイン入りが10ドルといったような価格であった。

●作家:Andy Warhol(1928-1987)
●種類:Mailer
●サイズ:556x561mm
●題名:Self-Portrait
●技法:Offset lithograph
●印刷:Total Color, New York
●発行:Leo Castelli Gallery, New York
●制作年:1966
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             図版:Andy Warhol 「Self-Portrait 1966」(F.S.II.16)



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by galleria-iska | 2010-10-31 22:51 | ポスター/メイラー | Comments(0)
2010年 10月 30日

ロイ・リキテンスタインのメイラー「Leo Castelli Gallery」(1962)

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ロイ・リキテンスタインのレオ・キャステリ画廊での最初の展覧会を告知するポスター/メイラー(=ポスターサイズの案内状)。このイメージはリキテンスタインが1961年に制作した油絵「Handschake」を基にしているが、刷りの工程を示すために赤の色版と黒の主版に分けたのは、デザインの過程で出てきたアイデアらしい。

●作家:Roy Lichtenstein(1923-1997)
●種類:Poster/Mailer
●サイズ:432x553mm
●技法:Offset lithograph
●題名:Castelli Handshake Poster(C.App.1)
●発行:Leo Castelli Gallery, New York
●制作年:1962
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by galleria-iska | 2010-10-30 23:59 | ポスター/メイラー | Comments(0)
2010年 10月 30日

アンディ・ウォーホルの案内状「Leo Castelli Gallery」(1964)

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1964年にレオ・キャステリ画廊で行なわれたアンディ・ウォーホルの個展「Flowers」の際に作られたメイラー(ポスターサイズの案内状)。300部限定で制作されたサイン入りの版画ヴァージョンと同じ版を使って刷られており、このイメージを使った展覧会の告知用ポスターも存在している。現在は版画として流通しているサイン入りのものも、当時は“ポスター”(ウォーホル自身、告知を目的とするポスターの意味ではないが、絵画作品の安価な代用品と思っていた)として扱われていた。版画ヴァージョンと同時に刷られたメイラーは、ボーダーラインの内側で裁断され、封筒サイズに折り畳まれて、顧客や関係者に郵送されるか手渡しされた。

シルクスクリーンで刷られた花のイメージは数千を超えると言われているが、それらがキャンバス(画布)に刷られているために絵画作品として扱われ、300枚限定の“ポスター”とよばれた版画作品の十倍以上の価格で取引されている。それが大量に複製化されたイメージに相当する価値として認められるかどうか疑問であるが、そこには、たとえ恣意的であるにせよ、需要と供給の関係が存在しており、絶対的権威や価値が失われてしまった今日においては、そのような相対的なバランスのもとで価値の平均化が計られることが民主主義における富の偏在化を防ぐ手段でもあるのかもしれない。だとしても、そこにはやはり、「絵画(タブロー)」に対する信仰を利用した業者の思惑が見え隠れする。

同じような評価を得ているものに、ムンクの「マドンナ」(1895年~1902年)がある。こちらはリトグラフによる版画作品で、ムンク展には必ずと言ってもいいほど出展されるムンクの版画作品の代表作であるが、多くても年に数枚程度しかマーケットに現れないその稀少性と相まって、オークションでも常に数千万円超える金額で落札される第一級の版画作品である。ところが、この作品は限定数が切られておらず、ムンク美術館には数千枚が収蔵されているという。我が国の公立美術館は、明治期に定められた博物館法により、同一の版画作品を複数所蔵することか出来ないし、また収蔵品を資金調達やコレクションを充実させるために売却することも出来ないのだが、ムンク美術館はこの版画を資金調達のために使っており、数千万円の価格を維持するために、小出しにオークションで売却しているとの話を聞いたことがある。

この二つの作品は通常であれば、そのポスター並みの摺刷数から云って、見聞きするほど高額な商品には成り得ない筈であるのだが、一方は版画が絵画という形式を纏い、もう一方は大量に複製できる版画の特徴が消され、一点きりの絵画に等しい稀少性を帯びることで-それらは優れた絵画作品が備えていたアウラの属性でもある-半ば意図的にではあるにせよ、正反対の衣を纏う結果となっているのである。そうは言っても、世の中には数千万だから所有欲がそそられるという御仁も居ない訳ではない。否、必ずいる。彼らにとってそれら美術品は自らの地位や財産、また知性や教養を誇示するため道具であることが多く、そのもの自体の価値は“使ってなんぼのもの”といったところであるから、一般庶民のように高い買い物をさせられたとか騙されたとか言って嘆いたり、喰ってかかることもなく、ちゃんと商売として成り立っている。逆にへたな正義感(?)を振りかざせば却って不興を買う羽目になる。貧乏人は作れば良し、金持ちは買うが善し、と言うではないか???

●作家:Andy Warhol(1928-1987)
●種類:Mailer
●サイズ:557x557mm
●技法:Offset lithograph
●題名:Flowers(F.S.II.6)
●発行:Leo Castelli Gallery, New York
●制作年:1964
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by galleria-iska | 2010-10-30 18:37 | ポスター/メイラー | Comments(0)
2010年 10月 29日

ロイ・リキテンスタインのメイラー「Leo Castelli Gallery」(1964)

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1964年にニョーヨークのレオ・キャステリ画廊で開催されたロイ・リキテンスタインの個展「Landscapes」を告知するために作られたメイラー(Mailer=ポスター形式の案内状)。この展覧会にはギリシャ神殿やピラミッドなどの建築遺跡や海景や日の出をモチーフにした風景作品が出品された。メイラー用に制作された神殿のイメージは、リキテンスタインがニューヨークのギリシャ料理店で見た神殿のプリントの図柄から引用したもの。メイラーは通常、封筒には入れず、封筒サイズほどに折り畳み、縁をシールで留めて郵送されるのだが、このメイラーには住所が記されておらず、手渡しされたものかと思われる。印刷された画面のボーダーラインの内側で裁断されたメイラーとは別に、マージン付きの版画ヴァージョンが限定300部作られ、それにはリキテンスタインのサインが入れられている。
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神殿の背景は、リキテンスタインのトレードマークともなった印刷物を拡大したときに見える網点で覆われている。

●作家:Roy Lichtenstein(1923-1997)
●種類:Mailer
●サイズ:584x435mm
●題名:Temple(C.R.:II-3)
●技法:Offset lithograph
●発行:Leo Castelli Gallery, New York
●制作年:1964
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                    メイラーの裏側
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by galleria-iska | 2010-10-29 18:47 | ポスター/メイラー | Comments(0)
2010年 10月 23日

メイプルソープ VS ロダン展の招待状「Städtische Kunsthalle Düsseldorf」(1992)

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1992年にデュッセルドルフ市立美術館(Städtische Kunsthalle Düsseldorf)で行なわれた「メイプルソープ対ロダン」展のオープニングへの招待状。

●作家:Robert Mapplethorpe(1946-1989), Auguste Rodin(1840-1917)
●種類:Invitation
●サイズ:105x210mm
●発行:Städtische Kunsthalle Düsseldorf
●制作年:1992

この展覧会は、一世紀ほども違う時と異なる場所で生を受けた二人の作家に共通するものを浮き彫りにしようという試みなのであろうか。「私は、形の完全性を求める。私は、ポートレイト、男根、花などを同じテーマで撮り続ける。それらを彫刻されたものとして捉えるように努力している」というメイプルソープが求める一部の隙もないフォルムに宿る美の崇高さは、彫刻の理想化された形体へと接近していくが、そのモデルのひとつを、ロダンの彫刻のなかに見い出すことができるのかもしれない。展覧会に際し、言語的、歴史的そして環境の融合からみた現代美術の系譜を文脈付ける観点から評論およびキュレーションを行なっているジェルマーノ・チェラント(Germano Celant 1940-)解説による図録がイタリア ミラノの出版社Electaから刊行されている。
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「Mapplethorpe versus Rodin」by Germano Celant, Electa, Milano 1992. Large-8º, 106pp.

メイプルソープとロダンとの共通性については、『メイプルソープ写真集税関訴訟』の裁判において、1994年5月20日の第6回口頭弁論の証人として証言台に立った写真評論家の飯沢耕太郎氏の証言に次のような一節がある:

彼(メイプルソープ)は非常に高度な美意識の持ち主で、メイプルソープを19世妃の彫刻家ロダンと比較するような文章を私読んだことがありますけれども、確かに彼の写真の作品というものは、ロダンの彫刻の作品を思わせるような、空間の中にぎりぎりまでそのフォルムというのを美しい形で定着していくわけです

飯沢氏が言うところの、メイプルソープと19世紀の彫刻家ロダンとの比較については、次の展覧会図録でも言及されている。
「Robert Mapplethorpe And The Classical Tradition: Photographs and Mannerist Prints」 by Robert Mapplethorpe, Germano Celant, Arkady Ippolitov.GUGGENHEIM MUSEUM PUBLICATIONS, 2004. 4to. 232pp. 120 b&W illus.

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by galleria-iska | 2010-10-23 12:09 | ロバート・メイプルソープ関係 | Comments(0)
2010年 10月 21日

ロバート・メイプルソープ展招待状「Studio Guenzani」(1991)

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1991年にミラノの画廊ステュディオ・グエンザーニ(Studio Guenzani)で行なわれたロバート・メイプルソープ展のオープニングへの招待状。この画廊は1987年に設立された比較的新しい画廊で、若手作家の発掘・支援はもちろん、国際的に活躍する作家の展覧会も積極的に行なっている。日本人作家では、1998年に森村泰昌、2001年と2005年に草間彌生、2007年に荒木 経惟、2008年に森山大道の展覧会を開催している。

●作家:Robert Mapplethorpe(1946-1989)
●種類:Invitation
●サイズ:105x150mm
●発行:Studio Guenzani, Milano
●制作年:1991
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女性オーナーの趣味ではないと思うが、1991年発行の可愛らしい切手が貼ってある。
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by galleria-iska | 2010-10-21 15:35 | ロバート・メイプルソープ関係 | Comments(0)
2010年 10月 20日

ブルース・ウェーバー写真展の招待状「Robert Miller Gallery」(1984)

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1984年5月23日から6月30日にかけてロバート・ミラー画廊で開催されたブルース・ウェーバーの写真展「Photographs of Atheletes」のオープニングへの招待状。二つ折り。表紙に使われた写真は「Liz-Upper Saranac Lake, New York,1983」(Gelatin silver print Ed.5)。この写真展には、1983年から84年にかけて撮られたオリンピックの有望選手や同僚の選手たちを撮った写真が出品された。この後、7月30日から8月24日にかけて、ロンドンのオリンパス画廊(Olympus Gallery)で同名の写真展が開催され、図録が刊行されている。この画廊では前の年に-そのときはOlympus Centerという名称だったが-ロバート・メイプルソープの写真展「Lady, Lisa Lyon」が開かれている。

「Photographs of Athletes」 by Bruce Weber and Martin Harrison (Director of the Olympus Gallery).The Olympus Gallery、1984. 14pp. 14 B&W gravures.

●作家:Bruce Weber(1946-)
●種類:Invitation
●サイズ:229x179mm(229x357mm)
●技法:Offset
●発行:Robert MIller Gallery, New York
●制作年:1984

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by galleria-iska | 2010-10-20 19:06 | 案内状/招待状関係 | Comments(0)
2010年 10月 20日

ブルース・ウェーバー写真展の招待状「Robert Miller Gallery」(1986)

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1986年9月9日にロバート・ミラー画廊で行なわれたブルース・ウェーバーの写真集「O Rio de Janeiro」(Alfred A. knopf, 1986)の刊行記念写真展のオープニングへの招待状。二つ折り。表紙には、リオ・デ・ジャネイロの観光名所になっているコルコバートの丘の上に立つキリスト像を海岸から捉えたものを、内側には女優クラウディア・レイ(Claudia Rai)のスナップショットを用いている。ソフトカバー、三方裁ち落としという、日本の写真集・雑誌風の造りのこの写真集は、今やブルース・ウェーバーを代表する写真集のひとつになっている。招待状は、写真集のユニークな表題の配置をデザインに取り込んでいる。ロバート・ミラー画廊は、写真集に収録されたイメージの中から4点を選び、セピア、ブルー、イエロー、レッドで染色した4枚1組のポートフォリオ(4 dyed gelatin silver prints)を10組制作・出版した。

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                        Bruce Weber 「O Rio de Janeiro」

●作家:Bruce Weber(1946-)
●種類:Invitation
●サイズ:203x155mm(203x311mm)
●技法:Offset
●発行:Robert Miller Gallery, New York

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by galleria-iska | 2010-10-20 18:46 | 案内状/招待状関係 | Comments(0)
2010年 10月 20日

ブルース・ウェーバー写真展の招待状「Robert Miller Gallery」(1988)

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1988年にロバート・ミラー画廊で行なわれたブルース・ウェーバーの写真展「Figure Studies」のオープニングへの招待状。ウェーバーから要請があってのデザインでなければ、手抜きと思われても仕方ない。

1982年のカルバン・クラインの下着の広告写真に男性ヌードを使い成功を収めたことで、一躍80年代を代表する商業写真家に登りつめたブルース・ウェーバーは、同じロバート・ミラー専属の写真家ロバート・メイプルソープとは同い年である。1987年にホイットニー美術館の “ヴィエンナーレ展” に選出され、美術作家の仲間入りを果たしていたウェーバーは、男性ヌードの分野でメイプルソープと双璧をなす存在になっていた。ししたがってこの展覧会はウェーバーの絶頂期の作品を展観するものであったはず。だが、この年は、すでに神憑り的な存在になっていたメイプルソープのホイットニー美術館での回顧展が開かれた年でもあり、ロバート・ミラー画廊でもメイプルソープの方により大きな比重を掛けていたことは容易に想像される。その結果がこの招待状ということであったとすれば、何かしらの軋轢が生じたとしても不思議では無い。

●作家:Bruce Weber(1946-)
●種類:Invitation
●サイズ:240x182mm
●発行:Robert Miller Gallery, New York
●制作年:1988

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by galleria-iska | 2010-10-20 18:28 | 案内状/招待状関係 | Comments(0)
2010年 10月 20日

ブルース・ウェーバー写真展の招待状「Robert Miller Gallery」(1994)

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1994年、写真集「Gentle Giants: A Book of Newfoundlands」の刊行に合わせて、ロバート・ミラー画廊で行なわれたブルース・ウェーバーの写真展「Gemtle Giants The Newfoundland Photographs」のオープニングへの招待状。二つ折り。この招待状を手にした時は、ちょっぴり感動してしまった。美しく、そして愛らしい。

●作家:Bruce Weber(1946-)
●種類:Invitation
●サイズ:165x133mm(165x267mm)
●技法:Offset
●発行:Robert Miller Gallery, New York
●制作年:1994

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by galleria-iska | 2010-10-20 18:12 | 案内状/招待状関係 | Comments(0)