ガレリア・イスカ通信

galleriska.exblog.jp
ブログトップ

<   2012年 04月 ( 2 )   > この月の画像一覧


2012年 04月 14日

ニキ・ド・サンファルのポスター「Galerie Alexandre Iolas」(1965)

a0155815_18124266.jpg

ニキ・ド・サンファル(Niki de Saint Phalle, 1930-2002)のトレードマークともいえる「ナナ(Nana)」がパリで最初に展示されたのは1965年、パリはアレクサンドル・イオラス画廊(Galerie Alexandre Iolas, Paris)での個展においてである。その告知用ポスターとして制作されたのが、このリトグラフポスター。印刷はムルロー工房で行なわれている。また展覧会に合わせ、ポスターと同じイメージを含む、オリジナル・リトグラフ4点付きの冊子も刊行されている。
a0155815_20295021.jpg
                        冊子に付けられたリトグラフ。

●作家:Niki de Saint Phalle(1930-2002)
●種類:Poster
●題名:Les Nanas
●技法:Lithograph
●サイズ:768x517mm
●発行:Galerie Alexandre Iolas, Paris
●印刷:Mourlot Imp., Paris
●制作年:1965

友人の妊婦姿にヒントを得て創作されたナナは、その豊満な姿態によって、女性の豊穣さを表すとともに、天使や女神としても示されるが、その人体のプロポーションを大きく崩したアミーバ状の有機的なフォルムは、創造と破壊を繰り返す男性社会に対するアンティテーゼであり、愛と美を統合する存在として表現される。このポスターでは、鮮烈な色彩でモザイク様に色分けされ、展覧会の案内が記された黒い台座の上に浮かぶように立っている。ニキはポスターの制作に当たり、インクの発色をより高めるために、わざわざ白地の用紙の上に純白のインクで下地を刷り、その上にイメージを重ね刷りしている。それはムルロー工房特有の重く沈み込んでしまう色調に原因があるのかもしれない。ニキはもっと明るくて輝かしい色彩を思い描いていたのであろう。

a0155815_17241923.jpg

[PR]

by galleria-iska | 2012-04-14 18:01 | ポスター/メイラー | Comments(0)
2012年 04月 02日

パウル・ヴンダーリッヒ展の図録「Galerie Berggruen」(1972)

a0155815_17374048.jpg

自分がまだ現代美術には興味を持てず、東京の“みすず書房”から刊行されたばかりの「レオナルド・ダ・ヴィンチ解剖図集」(松井喜三 編集・解説)に見入っていた1972年にパリのベルクグリュン画廊で行なわれたパウル・ヴンダーリッヒ(Paul Wunderkich, 1927-2010)の水彩と版画による個展の図録。表紙はヴンダーリッヒによるオリジナルのリトグラフ。印刷はムルロー工房で、版画用のアルシュ紙が使われている。ヴンダーリッヒは1960年に「モナ・リザ」の顔の図像を取り入れたリトグラフを何点か制作しているが、1972年から73年にかけて再び「モナ・リザ」を取り上げ、この図録の表紙ために、「モナ・リザ」の顔をグロテスクに変容させた四つのバリエーションを制作している。

●作家:Paul Wunderlich (1927-2010)
●種類:Catalogue
●題名:Pour Berggruen
●サイズ:220x115mm
●技法:Lithograph
●紙質:Arches
●発行:Galerie Berggruen, Paris
●限定:ca.3000
●印刷:Mourlot, Paris
●制作年:1972
●目録番号:R.448

a0155815_17375357.jpg

[PR]

by galleria-iska | 2012-04-02 20:55 | 図録類 | Comments(0)