2013年 05月 11日
カラー・メゾチント技法の開拓者として知られる銅版画家の浜口陽三(Yozo Hamaguchi, 1909-2000)は、かつて単位面積あたりの価格が世界で最も高い作家と言われ、“さくらんぼ”の実ひとつに50万円以上の値が付く時もあった。それにはアメリカの画廊が一役買っていると言ったら御幣があるかもしれないが、オランダ国内では無名の存在に近かったエッシャー(Maurits Cornelis Escher, 1898- 1972)をアメリカに紹介し大成功を収めたヴォーパル画廊(Vorpal Gallery)によるモノポリーにその一因があるのではないかと思われる。 1978年、すでにメゾチント作家として国際的に評価されていた浜口であるが、東京の南天子画廊が版元となり、パリのフィアック(Fiac '78)で発表された6点組の版画集「Hamaguchi's six original color mezzotints」が評判を呼び、翌年、フランスとの国境近くに位置するヌシャテル湖畔の風光明媚な街、ヌシャテルにあるディテシェイム画廊(Galerie Ditesheim, Neuchâtel)で、1954年から1979年にまでに制作したメゾチント作品による回顧展が開催されている。これはそのヴェルニサージュ((Vernissage)への招待状。表紙にはこの画廊が版元となったカラー・メゾチントの作品「Papillon orange」(150x60mm Ed.75)が使われている。 ●作家:Yozo Hamaguchi(1909-2000) ●種類:Invitation ●サイズ:210x149mm(210x297mm) ●技法:Offset ●発行:Galerie Ditesheim, Neuchâtel ●制作年:1979
by galleria-iska
| 2013-05-11 12:09
| 案内状/招待状関係
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