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ガレリア・イスカ通信

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2013年 05月 26日

キース・ヘリングのカバー・アート「N.Y.C. Peech Boys:Life is something special」(1983)

キース・ヘリングのカバー・アート「N.Y.C. Peech Boys:Life is something special」(1983)_a0155815_12421370.jpg

ニューヨーク市ソーホーのゲイ・クラブ『パラダイス・ガラージ』の住み込みDJとしてクラブ・ダンスミュージック・シーンに多大な影響を及ぼしたラリー・レヴァン(Larry Levan, 1954-1992)が唯一グループ名義で残したアルバム「Life is something special」のカバー・アートを、このクラブに足繁く通ったキース・ヘリングが手掛けている。ここでのヘリングのデザインは、レコード盤をイメージさせるもので、互いの肘と手を繋げてラベルもしくはセンターホールにあたる五角形を形作る5人のピーチ・ボーイズ(N.Y.C. Peech Boys, 1980-1984)(註1)のメンバーを円の中に描き入れ、その外側にグループ名とアルバム・タイトル、その間にヘリングのトレードマークとも言える“はいはい”する赤ん坊(Crawling baby)を装飾的に配している。ただヘリングの署名は入れられておらず、いつも目にするものと異なった印象を受けるのは、デジタル処理された画像を用いているからのようだ。

●作家:Keith Haring(1958-1990)
●種類:Cover art
●サイズ:314x314mm
●技法:Offset lithograph
●レーベル:Island Records Inc.(Island 7 90094-1)
●制作年:1983
キース・ヘリングのカバー・アート「N.Y.C. Peech Boys:Life is something special」(1983)_a0155815_12465756.jpg

キース・ヘリングのカバー・アート「N.Y.C. Peech Boys:Life is something special」(1983)_a0155815_12445319.jpg
インナースリーヴ(裏側)。メンバーの写った写真をコラージュしたもの
キース・ヘリングのカバー・アート「N.Y.C. Peech Boys:Life is something special」(1983)_a0155815_1245336.jpg
へリング(右端)が写った写真が混じっていた


註:
1.N.Y.C.ピーチ・ボーイズは1980年、パラダイス・ガラージのDJ、ラリー・レヴァンがキーボード奏者のマイケル・デ・ベネディクタスに持ち掛け結成されたグループで、デ・ベネディクタスを中心に、バーナード・ファウラー(ギター/ヴォーカル)、ロバート・キャスパー(ギター)、ダリル・ショート(ベース)、スティーヴン・ブラウン(パーカッション)からなる5人組のバンド。プロデューサーのラリー・レヴァンは、一曲のみボーカルで参加している。


キース・ヘリングのカバー・アート「N.Y.C. Peech Boys:Life is something special」(1983)_a0155815_12452449.jpg


by galleria-iska | 2013-05-26 12:44 | キース・へリング関係 | Comments(0)


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